【東北建設業青年会のあゆみ】
東北6県の建設業協会青年会(部)は、それぞれの地域に根ざした活動を展開してきたが、広域的な連携と交流の必要性が高まる中、平成4年(1992年)12月、6県青年会幹部による研修懇談会が開催されたことを契機として、東北規模での組織づくりに向けた歩みが始まった。
その後、平成7年(1995年)12月には6県連絡協議会設立準備委員会が設置され、約4年にわたる協議と準備を経て、平成8年(1996年)6月14日、「東北建設業協会青年会連絡協議会」が発足した。
創立にあたっては、会員相互の親睦と情報交換を図るとともに、建設活動を通じて地域社会に貢献し、建設産業に対する正しい理解と評価を得ることを目的として掲げた。また、建設産業が地域に優しく、人を大切にし、安全で明るく、若者に夢とロマンを与える魅力ある産業となることを目指し、活動を開始した。
発足を機に募集したキャッチフレーズには「前進!飛翔!新東北!」が選ばれ、東北の頭文字をモチーフにしたロゴマークとともに、東北6県青年会の団結と調和、相互理解の象徴として今日まで受け継がれている。
平成11年度総会では「自然との共生」を決議し、地域住民とともに豊かな生活環境の創造を目指すことを活動理念として掲げた。この理念は、青年会活動の方向性を示す重要な指針となり、その後の各種事業にも受け継がれている。
平成18年(2006年)6月20日の総会においては、組織名称を「東北建設業青年会」に改め、活動のさらなる充実と発展を図った。
創立以来、国土交通省東北地方整備局との「建設業青年懇談会」をはじめ、各県の行政機関や関係団体との意見交換を継続的に実施し、建設業を取り巻く課題や地域の将来について議論を重ねてきた。さらに、講演会や勉強会を通じて会員の資質向上と研鑽に努めるとともに、広報活動や社会貢献活動、防災・減災活動など、時代の要請に応じた多様な事業を展開してきた。
東北建設業青年会は、創立以来30年にわたり、東北6県の仲間との絆を礎に、建設業の発展と地域社会への貢献に取り組んできた。その歩みは、地域を支える建設業の使命と誇りを次世代へ継承する歴史でもある。
◆広報・啓発活動
東北建設業青年会は、創立以来、建設業に対する理解促進と社会資本整備の重要性を広く発信するため、ラジオ番組やパンフレット、冊子などを活用した広報・啓発活動に積極的に取り組んできた。
平成11年度には、地域住民参加型企画「みんなで選ぼう!とうほく2000」を実施し、東北各県を代表する建造物を広く募集した。その成果をまとめた冊子『すくすく東北2000』では、地域に親しまれている建造物の歴史や役割を紹介し、社会資本が地域の発展や暮らしを支えてきた意義を広く発信した。
また、ラジオ番組「みちのく漫遊記」シリーズや「ハローパーティー」などを通じて、東北各地の社会資本や地域資源、建設業の役割について紹介し、地域住民との相互理解を深める活動を展開した。
さらに、公共事業を取り巻く環境が大きく変化する中、『我らで築こう 美しい東北 豊かな生活環境 ~公共事業は悪ですか?~』、『我らで築こう!建設業の健全な発展 強く美しい東北 ~建設業再生への新たな道~』、『がんばろう!東北』などの冊子を発行し、公共事業の必要性や建設業が果たす役割について積極的な情報発信を行った。
これらの活動は、道路や河川、港湾、下水道などの社会資本整備が地域住民の安全・安心な暮らしや地域経済の発展を支える重要な基盤であることを広く伝えるとともに、建設業に対する理解促進と信頼の向上に大きく寄与した。
東北建設業青年会は、これからも地域社会との対話を大切にしながら、建設業の使命と役割を発信し続けていく。

〈ラジオ広報事業〉
■みんなで選ぼう!とうほく2000(平成11年度)
東北各県を代表する建造物を広く募集し、社会資本の役割や価値を地域住民とともに再認識する企画。
■TOHOKU21みちのく漫遊記(平成12年度)
東北各地の社会資本や地域資源を紹介し、地域づくりと建設業の役割を発信。
■新・みちのく漫遊記(平成13年度)
地域の魅力や社会資本整備の効果を広く紹介する情報発信事業。
■TOHOKU2003みちのく漫遊記(平成14年度)
東北の地域資源と社会基盤の重要性を伝える広報番組。
■TOHOKU2004みちのく漫遊記(平成15年度)
東北の発展を支える社会資本と建設業の役割を紹介。

■太田英明のみちのく漫遊記(平成16年度)
地域文化や暮らしを支える社会資本をテーマに情報発信。
■みちのく漫遊記(平成17年度)
東北各地の魅力や地域づくりを支える建設業の取り組みを紹介。
■春のみちのく漫遊記
~豊かな自然と暮らしを守るために~(平成17年度)
自然環境と社会資本整備の調和について理解を深める特別番組。
■ハローパーティー(平成18年度)
建設業の役割や地域貢献活動について幅広く発信。

〈主な発行冊子〉
■すくすく東北2000
~地域が選んだ東北の建造物~
地域住民が選んだ東北の代表的建造物を紹介し、その歴史や役割を発信。
■我らで築こう 美しい東北 豊かな生活環境
~公共事業は悪ですか?~
公共事業の必要性と社会資本整備の意義について広く理解を求めた冊子。
■我らで築こう!建設業の健全な発展 強く美しい東北
~建設業再生への新たな道~
建設業の果たす使命と業界の将来像について提言した冊子。
■がんばろう!東北
東北地域の課題や社会資本整備の必要性を分かりやすく発信した冊子。
◆防災・社会貢献活動
東北建設業青年会は、社会資本の整備を担う建設業の使命として、災害に強い地域づくりと安全・安心な社会の実現を重要な活動テーマの一つとして取り組んできた。また、地域に根ざす建設業として、社会貢献活動を通じた地域との交流や信頼関係の構築にも力を注いできた。
平成18年には、東北建設協会との共催により「防災フォーラム」を開催した。東北地域は地震、津波、豪雨、豪雪など多様な自然災害のリスクを抱えており、災害から住民の生命と財産を守るためには、行政のみならず地域建設業の果たす役割が極めて重要である。フォーラムでは、防災・減災対策や危機管理体制、地域防災力の向上について議論が交わされ、建設業が地域の守り手として果たすべき責任と役割について認識を深めた。
また、全国建設業青年会議が提唱する「全国建設業青年の日」の活動にも積極的に参加した。道路や河川、公園などの清掃活動をはじめ、地域住民との交流事業や建設業体験学習などを実施し、建設業への理解促進と地域貢献に努めた。こうした活動は、社会資本を整備するだけではなく、美しい地域環境を次世代へ引き継ぐという建設業の使命を再認識する機会ともなった。
さらに、「子ども110番パトロール」事業では、会員企業の業務車両にステッカーを掲示し、日常業務を通じた見守り活動を実施した。地域の子どもたちを犯罪や事故から守る活動として各地で展開され、地域住民との信頼関係の構築にも大きく寄与した。
これらの活動は、建設業が社会資本整備の担い手であると同時に、地域社会の安全・安心を支える重要な存在であることを示すものである。東北建設業青年会は、今後も地域とともに歩みながら、防災・減災活動や社会貢献活動を通じて持続可能な地域社会の実現に貢献していく。
■防災フォーラム
東北建設協会との共催により開催。防災・減災対策や地域防災力の向上をテーマに、学識経験者や行政関係者を招いて講演・意見交換を実施した。災害発生時における地域建設業の役割や危機管理体制について理解を深める機会となった。
■全国建設業青年の日活動
全国建設業青年会議が提唱する「全国建設業青年の日」の趣旨に賛同し、道路・河川・公園等の清掃活動や環境美化活動を実施した。また、地域住民との交流や建設業体験学習などを通じて、建設業への理解促進と地域貢献活動に取り組んだ。
■子ども110番パトロール
会員企業の業務車両に「子ども110番」ステッカーを掲示し、日常業務を通じた見守り活動を実施した。地域の子どもたちを犯罪や事故から守る活動として展開され、地域社会の安全・安心の確保に貢献した。
■災害対応支援活動
地震や豪雨、豪雪などの自然災害発生時には、行政機関と連携しながら応急復旧や道路啓開などの支援活動を実施した。地域建設業の機動力と技術力を生かし、地域住民の安全確保と早期復旧に貢献してきた。
■地域社会との連携活動
地域行事への参加や各種ボランティア活動を通じて地域との交流を深めるとともに、建設業が地域社会を支える存在であることを広く発信した。これらの活動は、地域住民との信頼関係の構築にもつながっている。
◆コンプライアンス・CSRへの取り組み
東北建設業青年会は、建設業を取り巻く社会環境が大きく変化する中で、地域社会から信頼される産業であり続けるため、コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)の推進に取り組んできた。
建設業は、社会資本の整備や維持管理を通じて地域住民の安全・安心な暮らしを支える重要な役割を担っている。その一方で、法令遵守や企業倫理の徹底、環境への配慮など、社会から求められる責任も年々高まっている。
こうした状況を踏まえ、東北建設業青年会では、会員企業が高い倫理観と責任感を持って事業活動に取り組むことを目的として、コンプライアンス及びCSRに関する研修や意見交換を重ねてきた。
その成果として、「東北建設業青年会行動憲章」及び「東北建設業青年会行動規範」を策定した。行動憲章では、地域社会への貢献、法令遵守、公正な企業活動、人材育成、環境保全などを基本理念として掲げ、行動規範では、会員一人ひとりが実践すべき具体的な行動指針を示した。
これらの取り組みは、建設業に対する社会からの信頼向上を図るとともに、次代を担う建設業者としての自覚と責任を共有する重要な機会となった。
東北建設業青年会は、今後も社会の期待に応えながら、地域に必要とされる建設業の実現に向けて活動を続けていく。東北建設業青年会は、これからも地域社会との対話を大切にしながら、建設業の使命と役割を発信し続けていく。

■コンプライアンスの推進
法令遵守の徹底と企業倫理の向上を図り、社会から信頼される企業づくりを推進。
■CSR(企業の社会的責任)活動の推進
地域社会への貢献、環境保全活動、人材育成など、企業の社会的責任を果たすための活動を展開。
■行動憲章の策定
青年会として共有すべき理念や基本姿勢を明文化し、会員の意識向上を図った。
■行動規範の策定
法令遵守や公正な事業活動など、会員が実践すべき行動指針を定めた。
■研修・意見交換活動
コンプライアンスやCSRに関する研修会を開催し、会員相互の知識向上と意識啓発に取り組んだ。
◆東日本大震災と復興への歩み
平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方に未曾有の被害をもたらした。地震と津波により多くの尊い命が失われるとともに、道路、港湾、河川、防潮堤などの社会資本にも甚大な被害が生じ、地域社会は大きな困難に直面した。
このような状況の中、東北建設業青年会の会員企業は、発災直後から被災地の復旧・復興に全力で取り組んだ。道路啓開や瓦礫撤去、応急復旧など、地域建設業が持つ機動力と技術力を発揮し、地域住民の安全確保と生活再建を支える活動を展開した。
建設業は平時における社会資本整備の担い手であると同時に、災害時には地域を守る「最後の砦」として重要な役割を果たす存在であることが改めて認識された。震災対応を通じて、地域建設業の使命と責任の大きさを再確認する機会となった。
震災からの復旧・復興に向けた取り組みや会員の活動記録を後世に伝えるため、平成23年には震災記念誌『心ひとつに前へ』を発刊した。この記念誌には、未曾有の災害に立ち向かった建設業関係者の姿や復興への決意が記録されている。

■東日本大震災への対応
発災直後から道路啓開、瓦礫撤去、応急復旧などの活動を実施し、被災地域の早期復旧に貢献した。
■震災記念誌『心ひとつに前へ』の発刊
震災対応や復興への歩みを記録し、その経験と教訓を後世へ継承するため発刊した。
◆技術と経験の継承
東日本大震災からの復興が進む中、建設業界においては担い手不足や技術継承が大きな課題となった。こうした中、東北建設業青年会は、先人たちが培ってきた技術や経験、建設業に対する思いを次世代へ伝えることを目的として、平成25年4月に『技術者物語』を創刊した。
『技術者物語』では、第一線で活躍する技術者や経営者の経験談、仕事への情熱、困難を乗り越えた体験などを紹介している。そこには、地域社会を支える建設業の誇りと使命感が込められており、若い世代への貴重なメッセージとなっている。
建設業は、人から人へ技術と経験を受け継ぐことで発展してきた産業である。東北建設業青年会は、これからも人材育成と技術継承を重要な使命として取り組み、次代を担う人材の育成と地域建設業の発展に努めていく。
■『技術者物語』の発刊
建設業に携わる技術者や経営者の経験と知見を記録し、次世代へ継承する取り組みとして創刊。
■人材育成と技術継承
研修会や交流活動を通じて若手技術者の育成を図り、地域建設業の未来を支える人材づくりを推進。
